「—解放70年—世代をつなぐ在日コリアンパネルトーク」報告
- 2015/09/14
- 13:26
去る8月30日、私たちKEYは『—解放70年—世代をつなぐ在日コリアンパネルトーク』イベントを行った。三世代にわたる在日コリアン諸氏をパネラーとして迎え、その個人史や思いを聞き、在日コリアンの現在を、在日が生きる社会を、そしてその未来を見つめ考えてみよう、という企画である。
イベント当日、まずはKEYから、今年度の取り組みである「未来世代のための在日コリアン歴史プロジェクト」についての紹介があった。解放70年という節目の年に、在日コリアンの歴史をルーツを見つめ直し、そこから青年として何を考え学び残していくのか、未来へ社会へどういった発信ができるのか、というつながりとエンパワメントをテーマにした取り組みであり、またゆくゆくは閲覧可能な記録資料をまとめたり、青年のための歴史教材コンテンツを作り上げようという目論みである。

そして、世代別テーマトークへ、まずは在日一世である曺智鉉(チョ ヂヒョン)氏。カメラマンである氏が20代の頃に撮られた「写真集猪飼野」。今は無きその在日集落への思い、一世として経験した日本の植民地支配の記憶、自身が在日として生きていくことと日本社会における在日のくらしや風景、そして研究された古代から近代までの日本と朝鮮半島の歴史とそこに連綿とある思想から、より大局的な視点で歴史や民族というものを語ってくださった。
次は二世である文京洙(ムン ギョンス)氏。多くの著書で知られる氏が生きてきた戦後日本の時代の変遷を、在日二世としての立場、実感・葛藤を交えながら、総論・分析的にわかりやすく語られ、聞いていてなるほどなと納得させられた。
最後は、我らがKEYから三世の李玲淳(リ リョンスン)氏。自身の生い立ちや個人史から、現在のKEY活動や在日コリアンコミュニティに感じる意義について、現役の青年活動家らしく日常の視点から思いを語ってくれた。


休憩をはさみ、第二部はコーディネーターを交えてのパネルトーク。会場から寄せられた質問を中心に、歴史認識問題について、ヘイトスピーチや安保法制などに沸く日本社会の現状に向けて、各氏がそれぞれの考えを述べられた。限られた時間の中で十分な意見交換や議論はかなわなかったが、三者がそれぞれの立場や個人が歩んできた歴史というところからの意見を述べられ、そこにまた世代をまたいで続いて行く、つながってゆく在日の過去と現在というものが見えた気がした。 (KEY大阪 趙顕佑)
※講演内容については、KEYニュースレター(2015年12月発行予定)および、本プロジェクトの出版物に掲載予定です。
※イベント最後に発表した、KEY解放70年アピール文はコチラ。
イベント当日、まずはKEYから、今年度の取り組みである「未来世代のための在日コリアン歴史プロジェクト」についての紹介があった。解放70年という節目の年に、在日コリアンの歴史をルーツを見つめ直し、そこから青年として何を考え学び残していくのか、未来へ社会へどういった発信ができるのか、というつながりとエンパワメントをテーマにした取り組みであり、またゆくゆくは閲覧可能な記録資料をまとめたり、青年のための歴史教材コンテンツを作り上げようという目論みである。


そして、世代別テーマトークへ、まずは在日一世である曺智鉉(チョ ヂヒョン)氏。カメラマンである氏が20代の頃に撮られた「写真集猪飼野」。今は無きその在日集落への思い、一世として経験した日本の植民地支配の記憶、自身が在日として生きていくことと日本社会における在日のくらしや風景、そして研究された古代から近代までの日本と朝鮮半島の歴史とそこに連綿とある思想から、より大局的な視点で歴史や民族というものを語ってくださった。
次は二世である文京洙(ムン ギョンス)氏。多くの著書で知られる氏が生きてきた戦後日本の時代の変遷を、在日二世としての立場、実感・葛藤を交えながら、総論・分析的にわかりやすく語られ、聞いていてなるほどなと納得させられた。
最後は、我らがKEYから三世の李玲淳(リ リョンスン)氏。自身の生い立ちや個人史から、現在のKEY活動や在日コリアンコミュニティに感じる意義について、現役の青年活動家らしく日常の視点から思いを語ってくれた。




休憩をはさみ、第二部はコーディネーターを交えてのパネルトーク。会場から寄せられた質問を中心に、歴史認識問題について、ヘイトスピーチや安保法制などに沸く日本社会の現状に向けて、各氏がそれぞれの考えを述べられた。限られた時間の中で十分な意見交換や議論はかなわなかったが、三者がそれぞれの立場や個人が歩んできた歴史というところからの意見を述べられ、そこにまた世代をまたいで続いて行く、つながってゆく在日の過去と現在というものが見えた気がした。 (KEY大阪 趙顕佑)
※講演内容については、KEYニュースレター(2015年12月発行予定)および、本プロジェクトの出版物に掲載予定です。
※イベント最後に発表した、KEY解放70年アピール文はコチラ。
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